危険を感じるレベルの猛暑

　今日は最高気温が39度まで上がる1年の中で数度あるかないかの猛暑日でした。梅雨明けから10日程度が立ち、ようやく身体が暑さに慣れてきたところでこの暑さ。最近は「3リットル以上水分を摂取しないと倒れる」を合言葉に水分補給の声掛けを徹底して行っています。また、暑さのピークとなる11時～15時はなるべく外作業をしなくてよいように、休憩や作業場での作業で暑さをやり過ごしています。

除草方法研究

夏場の除草ルーティーン化

　夏場の畑作業で一番大変なのが除草、草取りです。どんなに過酷な暑さであってもどこからともなく生えてきて育ってしまうのが雑草。東京の真夏では高温すぎるために露地畑の野菜の生育は基本的に止まっていますが、雑草は暑さに関係なく成長し、休んでいる野菜たちの横でブイブイと幅をきかせてきます。この時期の暑さに押され除草が遅れて雑草が畑にはびこり、秋以降収穫期になって成育が芳しくない、ということが多々あるため毎年課題となっています。

　今年は4月から、当園内で担当部署と責任者（育成係）を設置し、畑の見回りや病害虫雑草のチェック、それぞれへの対策の勉強、等を繰り返してきました。この過程で雑草が生えていることを見逃さずに小まめに除草を行ってきたため、今年は例年と比較できないほどに畑の管理が進んでいます。どこの畑に雑草が生えやすく悪化しやすいか等のデータもまとまってきていることや、除草の効率化に取り組んでいることもあり、気持ちの上でも除草に対する苦手意識が減ってきています。

　そんな今、暑さ対策を兼ねてまた新しい施策を試みようと考えています。それが夏場の「除草ルーティーン化」です。

　これまでの時期では、週に一度の見回りでチェックし、病害虫対策と合わせて「今週やるべき畑」のみ行うことを重視している除草ですが、夏場の暑さでは「今日中に何とかこの畑を終わらせる」といった気合で乗り切ることがかえって翌日以降の心身の負担となります。そのためこの数週間は雑草の大きさや生えている場所（ネギの生えている際に生えているのか、通路に生えているのか等）に着目し除草の緊急度合いに段階を作り、緊急度合いの高い雑草から除草する方法で取り組んでいました。この方法のメリットは時短で身体への負担を避けつつ、野菜の育成に直接的な害を催す雑草については生やさない、という対策が取れることであり、どちらかと言えばディフェンシブな除草であるととらえています。夏以外の季節であれば、デメリットとしてはネギの成育を邪魔しないが作業性を邪魔する場所（通路の）の除草が遅れるというデメリットがあります。夏場以外であれば機械で中耕作業を行い対応するのですが、夏場は雨が降らず畑に水が不足しているため、野菜は根を伸ばして水分を求めます。そのため地上近くにまで根を伸ばしていることも多く、中耕することによって根を切ってしまい野菜にダメージを与えてしまうために夏場は避けています。

　そこで当園では、今年露地で育てているネギ、キャベツ、サツマイモの畑のそれぞれについて、除草の生えやすさ・育ちやすさを基準にＡ・Ｂ・Ｃにランク付けをしました。Ａランクは草が沢山生えかつすぐ育つため週１で草取りを、Ｂランクは定期的に除草が必要だがＡランクの半分程度で、Ｃランクはあまり草が生えないため必要に応じて除草を、このような区分けで

夏場を乗り切ろうと考えています。

　草取りは目の前に生えている草をやみくもに追ってしまいがちで、その結果1時間経って全体の2割も終わっていない、ということが起こりがちです。数日かけてようやく全体が終わるころには数日前に終えた部分からまた草が生えてきて、、、という流れでは達成感を得ることも難しく、毎回微妙な気持ちで行ってきました。これからは細かい小さな草をなるべく後回しにし、全体を終わらせることを繰り返していくため毎回達成感を得、苦手意識を克服していきたいと考えています。このやり方によって今までよりも効率的に除草を行い、これまで以上に畑に立ち寄ることで野菜の品質の確認を丁寧に繰り返して、今まで以上の高品質で生産していきたいと思っています。