2022年12月
12月30日 金曜日
快晴 12℃/2℃
本年も大変お世話になりました。
本日30日で当園も今年のお仕事納めです。本年も大変お世話になりました。
本年は初夏ネギの強化、コマツナの増産、春菊サラダ春菊への初挑戦など、生産面での挑戦、土づくりの強化など課題の抽出、各メディアや勉強会等への出席にホームページSNSの強化と、幅広く挑戦が出来た良い1年となりました。
コロナ禍も3年が過ぎようとしており、一時期は素ごもり需要や外出自粛などでスーパーでの販売数が増えていましたが今年は落ち着いてきており、また来年からは新しい取組の必要性を感じています。
東京都内給食での地元野菜使用のニーズはこの数年で大きく伸びてきており、特に栄養士さんとの交流などを開始したこともあり、来年は一層東京の子どもたちに良い野菜を届けられるように工夫を重ねてまいります。
本年も本当にお世話になりました。新年も何卒よろしくお願い申し上げます。どうか良いお年をお迎えください。
12月29日 木曜日
快晴 13℃/3℃
年末出荷準備ラストスパート
1年間の中でスーパーの売上が一番高い日っていつだかご存じですか??
12月30日なんです。29~31日は年末年始で自宅に籠るため買いだめ需要が伸び、あらゆるものが最も売れる時期。
野菜ももれなく大変売れます。そのため、年末の一週間は小売用野菜の準備で奔走します。今年はネギ、コマツナ、春菊、カブ、サツマイモをたくさん用意。
当園は31日朝の出荷で仕事納め、年始は4日からのため、3日までの野菜を準備してお休みに入ります。
年末年始も是非地元産野菜で家族と良いお時間をお過ごしください
今日の食育:年間で一番売れる日
・12月29~31日がスーパーが1年で一番忙しい時期
・野菜も年末は沢山売れる
12月28日 水曜日
快晴 11℃/2℃
初夏ネギ定植、年内駆け込み完了
今日はほぼフルメンバーでネギの定植を終わらせてきました。
初夏ネギの収穫は5月末から7月末まで。この時期にネギを収穫し続けるためには、12月中に苗を植え、収穫時期に応じて温度管理のための施策をとる必要があります。
厳冬期を越えるため、苗が凍って生育を止めないための施策が2種類。
1つは黒いマルチ(左の写真で敷いている黒いビニール)。黒マルチによって日光を集め地温を一定に保ちます。冬は土も凍ってしまいますが、日光を集めることで地温を保つことが出来ます。
もう1つはビニールトンネルもしくは不織布。
ビニールトンネルはネギの上にビニールでトンネルを作り小さなビニールハウス状態を作ります。不織布は上からかけて掛け布団のようにします。保温性に違いを作ることで生育スピードを調節し5月~6月収穫と7月収穫との時間差を作ります。
ビニールと不織布は3月ごろに外す予定。初夏ネギは秋冬ネギよりも定植から収穫までにかかる時間が短いことも魅力。初夏の東京産がとても少ないこともあり、給食に沢山出荷していく予定です。
今日の食育:温度調節の技術
・私たち人と同じように、ネギも寒すぎると成長しない
・土の気温やネギが触れる空気の温度を調節するためにマルチやトンネルなどの技術を駆使する
・技術の使い方によって成長のスピードを調節し、収穫する時期をずらすことができる
12月22日 木曜日
雨のち晴れ 10℃/4℃
雨上がりの瑞穂に
今日は朝から冷たく強い雨。12月にこんなに雨が降ることは大変珍しく、とても寒かったです。きっと明日明後日は路面凍結になるため、出勤、出荷時は本当に気を付けなければと共有しています。
今日は午後から東京都農業会議の皆様と都内の生産者の皆様が見学に来てくださいました。
生産者の皆様の強い関心はいつだって「雇用について」です。この数年、見学に来てくださる生産者、農家の皆様はみなさま「どうやって人を雇用しているのか」「どうやって教育を行うのか」ということについて質問をくださいます。
やはりどこの業界も人不足。特に農業界は働きたい人が沢山居るものの、働いてもらえる農家側の環境が整っていないことが沢山あります。
働きたい人が働きやすく、働いてもらう側も気持ちよく一緒に働ける、そんな環境を作ることは一筋縄ではいかないんだなあと、当園でも日々勉強しています。
12月20日 火曜日
快晴 10℃/0℃
土づくり色々
近藤ファームでは今年、大きな課題として土づくりに注力しています。
この数年、東京都内の沢山の子どもたちに野菜を届けたい、沢山の家庭を東京の野菜で満たしたいという気持ちから、畑を目いっぱい使い野菜の生産を行ってまいりました。
しかし、畑、土というのはやはり栄養素が限られています。そのため、例えば同じ畑で同じ野菜を作り続けると、その野菜に必要な栄養素が土から吸われ続けてしまうため、土の栄養素はバランスが取れなくなっていきます。そのために農家は連作という生産方法によって、違う野菜を作ることによって土から同じ栄養素だけが無くなってしまう状況を防ぎながら生産をしますが、これもずっと生産を重ねている限り土から栄養は無くなっていきます。
理想の野菜を作るためには、理想的な栄養素が必要。そのためにはどうしても3年に1度は畑を休ませる必要があるようで、休ませるための良い方法は畑に栄養素を入れながら野菜を作らないことのようです。
今回は次に野菜を作る畑には微生物のたくさん入った堆肥を撒き、次に野菜を作らない畑ではライ麦を育てて緑肥にしています。
良い野菜を作り届け続けていくためには工夫と勉強をし続けていくことが欠かせません。自然と向き合い生き物と向き合う農業は、何年続けてもまだまだ知らないことばかりです・・・。
今日の食育:土の栄養
・同じ畑で同じ野菜を作り続けると、その野菜の為に必要な栄養素が土から吸われ続けて土の栄養素が偏る
・連作という、同じ畑で違う野菜を次々に作る方法をもってしても結局数年後には栄養素が足りない畑になってしまう
・土に栄養を保つためには数年に1度畑を休ませる必要があり、その時には土の栄養になるものを混ぜたり育てたりすると、また翌年に栄養たっぷりの畑になる
12月18日 日曜日
快晴 11℃/4℃
春菊地道に
11月中旬から始まった春菊の収穫が日々地道に続いています。
今年初挑戦となった春菊。こちらの野菜は他の野菜とは収穫方法が異なります。
例えばネギやコマツナの場合、種を撒いたらその種が育ち、ひとつの野菜として土から収穫して完了です。キュウリやトマトなどの果菜類と呼ばれる野菜であれば、苗を植えて育てて、なった果実を収穫します。
それに対して春菊は、育ってきた茎と葉を一定の長さで永遠に折って収穫し続けます。この作業を苗が弱って葉や茎をのばさなくなるまで継続します。
苦みや風味が特徴の春菊ですが、収穫して日が経っていないと生でサラダで食べることもでき、用途が幅広いことも発見でした。
12月も後半になり寒さが厳しくなってきたことで生育スピードが落ちることが次の課題。年を越せて1月も収穫が継続できるかどうかが今後当園で栽培を続けていくかどうかの一番大きな課題になりそうです。
今日の食育:野菜はそれぞれ育て方収穫の仕方に違いが
・春菊は一つの苗から葉や茎を育て続けて収穫をし続ける野菜
・鮮度が高いと生でサラダでも食べられる
・寒さが厳しい時期に入ってから成長を続けられるかが近藤ファームで生産を続けられるかの課題
12月15日 木曜日
快晴 12℃/3℃
露地コマツナ採りきり
夏場から通しで生産を続けてきた露地のコマツナ。この時期は旬でもあったことから張りよし艶よし鮮度最高の状態でした。
気温もぐっと下がり、いよいよ露地栽培のコマツナはここで採りきり。次はまた春までハウス栽培のコマツナに切り替わります。
この数か月はお試し期間であった露地での栽培が主六に変わり、給食の依頼もどんどん増えて、本当に大きな可能性を感じられたコマツナ。特に味わいの部分でも食べ応えの部分でも、ハウス栽培だけで考えていたころよりも凄く良い変化でした。
今日の食育:路地でのコマツナの生産時期
・12月中旬以降、氷点下になり始める時期は露地での生産はできない
・種を撒いても芽が出ない
・10月中旬からは種まきをハウスに切り替え、3月の出荷分までは基本的にハウス栽培のコマツナに変わる
・↑の原因は全て気温。
12月13日 火曜日
雨 10℃/5℃
包装機、予想外の効果
先月から当園に到着し活躍をしている、野菜の袋詰めをしてくれる機械=包装機ですが、「機械の導入によって作業が楽になる」以上の効果が見られています。
↑の写真を見ていただきたいのですが、このネギの袋、店頭で並んでいる他のものと見比べていただけると一目瞭然。360℃密閉されているんです。
包装機を使い始めた当初は気が付かなかったのですが、この密閉の結果、野菜の鮮度が落ちない落ちない。今まで以上に高鮮度でお届けすることが可能になりました。
今は葉物野菜とネギの袋詰めに使用している包装機、鮮度が落ちやすい野菜を守るためにもピッタリなので、一層葉物野菜に注力していきたいと検討をかさねています。
今日の食育:鮮度
・野菜は収穫した瞬間から鮮度が落ち続ける
・そのため、収穫してからの時間が鮮度の高さに直結する
・空気に触れると鮮度が落ち続けていく。袋が360℃閉じられているとその分空気に触れることが少ないため鮮度が保たれ、これまで以上においしいままに食卓に届けることができる
12月11日 日曜日
くもり時々晴れ 15℃/6℃
年の瀬目前
12月も中旬に入ってまいり、年末を目前に近隣でも小売店の店頭に地元野菜が賑わっています。
今年は観測史上にないほど11月が暖かく、この時期とは思えないほどに野菜の生育が良すぎたため、東京でも野菜の生産量が多く、出来すぎた野菜が店頭にあふれかえっている状況です。
「売れ筋」という観点からも12月は前半は買い控えが多く、例年野菜が余りがちな時期。今年は電気料金の値上げなどもあり11月からあまり店頭での販売の調子が芳しくありません。
野菜の状態は良いのに余ってしまいがち。農家あるあるですが、毎回廃棄を重ねるわけにもいかないため、来年以降に改善策を考えていきたいところです。
寒くなってきて年末の忙しい時期、外食も増え胃腸に堪える時期ですが、スーパーに行って地元の野菜を調達し、お家で暖かいご飯はいかがですか??
今日の食育:売れない時期
・例年、12月末は各ご家庭でお金を使うため12月中旬までは野菜が大変売れなくなる
・今年は例年にない11月の暖かさで野菜の出来が良すぎたことから、豊作貧乏の年であり、電気料金の値上げ等の家庭への圧迫も相まって11月から小売店での売れ行きが過去15年に経験がないほどに悪い
12月9日 金曜日
快晴 13℃/5℃
都内学校から栄養士の皆様が
中野区より学校給食の栄養士の皆様が見学に来てくださいました。
中野区の学校給食卸業者さんである(株)長島さんを通じてもう2年以上のお付き合いとなります。コロナ禍もあり対面で皆様とお会いできるのは本当に貴重な機会、今回は当園をご案内し、どんな環境で、どんな思いで野菜を生産しているのかをお話しさせていただきました。
栄養士の皆様が現場で考えていること感じていらっしゃることもお聞かせいただき一層勉強することが出来たので、今後も子供たち、現場の皆様に届くような発信を心掛けて参ります。
12月7日 水曜日
快晴 14℃/3℃
ネギ、状態上がってきました
周りの農家さんは状態がよいものの、当園では今年少し苦戦していたネギ。状態が上がってきました。
給食用に極太の立派で瑞々しいネギが出荷できています。ちょうど小売店での反響が良くないため、太く立派なネギを給食に届けられて本当に良かったと安心しています。
どれくらい太いのか、画像だと表現しづらいのですが、インスタグラムで動画を載せておりますので是非ご覧ください。
12月5日 月曜日
くもり 9℃/7℃
ハウスが出来上がってきました
鋭意建立中のビニールハウス群。1月の完成目標に向けて着実に出来上がってきています。
このビニールハウス群では、鮮度の高い葉物野菜をたくさん生産していく予定です。現在はコマツナの需要が大変高く、都内全域の学校給食からご要望を頂いておりますが、同様に人気の葉物が無いのかを調査しつつ、一層東京全域の給食に新鮮な葉物野菜を届けられるように準備しています。
今日の食育:ハウスの良さ
・晴れると凄く気温が上がるので冬場でも育てやすい
・雨風から守られており、病害虫の発生が起こりづらい
・雨が降っても収穫することができ、天候によって作業が左右されない
12/3 土曜日
曇 11℃/6℃
野菜のその後
いわゆる農家飯です。
最近SNSで料理についてアップしたところ反響が大きかったので今日はこちらを。
左はカブと春菊を使った和え物です。やはり葉物野菜は鮮度が高く、地元産ならではの食べ方と言えば鮮度を活かしたサラダや和え物がオススメです。ちなみに鍋などの汁物に入れても、鮮度が高い分出汁がよくとれておすすめです。
右は干し芋とサツマイモご飯。
サツマイモの魅力は何と言っても楽しめるバリエーションが豊富なこと。ご飯でもよし、おやつでもスイーツでもよし。料理する側も楽しみながら幅広く楽しめるところが魅力です。
今日の食育:料理のたのしみ
・地元野菜の魅力は鮮度、鮮度を活かした料理を考えることで一番おいしく食べられて楽しい
・サツマイモは幅広く楽しめることが魅力、一人で作っても良し、誰かと作っても良し、ご家族で楽しめます
12/2 金曜日
曇のち晴れ 13℃/9℃
野菜が店頭で売れない・・・
小売店でのネギや春菊の売れ行きが伸びておりません。これは当園に限らず、東京全域、日本全国的なこの数週間の状況のようです。
原因として考えられることは電気代等の値上がりと、11月の暖かさから鍋需要などが伸びなかったこと。
例年12月は、年末の出費に備えてか前半~中盤は野菜があまり売れ行きが伸びないことが多いですが、今年は更に2週間前倒しで売れていない印象。
家庭の消費動向が如実に表れる野菜の売れ行き、今年は各農家出来が良く良い野菜が取れているだけにダメージが大きいです。
しかし、いち生活者としては買い出しに出かけて料理の準備や片付けも考えたときに、値上がりで加工品や外食とあまり変わらないとなると手間を省くためにそうなってしまうことも納得してしまう。
代表近藤の就農依頼で最も売れないと言っても過言ではない11~12月の真っただ中で、定番野菜の難しさに直面しています。
そんななか、変わらずに売れているのがサツマイモ。サツマイモは定番野菜といいつつ嗜好品。都内各店舗で変わることなく求められています。
レンジでも焼き芋が作れる優れもの、加工をしても用途が幅広く、保管をすることで長期間出荷することが出来る。
サツマイモに光明を見出しています。
今日の食育:この秋、野菜が全く売れない
・野菜の売れ行きは経済の変動を大きく受けやすい➡野菜の買い控えは割と簡単に起こる
・定番野菜が売れない=季節の旬の野菜も売れない、ということになりやすいため、根本的に野菜全般が売れなくなりやすい。特に例年12月前半は売れない
・当園の生産物の場合唯一買い控えの影響がないのがサツマイモ。サツマイモは嗜好品として楽しまれているため、野菜としての需要とは少し異なる様子
12/1 木曜日
くもり 10℃/10℃
サツマイモ抜群の効率化
生産を始めてから4年目となった今年。徐々に進めてきた機械化と、やり方が当園全体に浸透してきたこともあって昨年までと比べて圧倒的に効率的かつ状態が良いままにサツマイモを管理することが出来ています。
サツマイモは保管するほどに甘くなり美味しくなるのですが、保管状況次第では腐っていってしまいます。
昨年は収穫することでいっぱいいっぱいだったところもあり、収穫したままの姿で保管をしていて腐ってしまったものも多かったのですが、今年はこのフォークリフトを活かすことで定期的に積み下ろしができ、収穫後手入れをしてから保管することが出来ています。
野菜は少しの工夫でよくもなり、少し手入れができなかったことが命取りにもなります。効率化を進めることは、働く側にとって良いのはもちろん、廃棄物を無くすという意味で環境にも優しい取組です。
今日の食育:保管状況
・野菜は畑で作って収穫した後の保管状況次第で廃棄になってしまうことも
・綺麗な状態で保管ができていればどんな野菜も美味しく出荷することができる
・綺麗な状態で保管できるかどうかに大きな影響を及ぼすのが効率化
・効率化を実現し、働く一人ひとりが辛くなくなると、野菜も良い状態になる